中原鼠栞

中原鼠栞

時と風流るるままに花二つ岩苔の上しばし瞑らん

0
中原鼠栞

この先に何があるのだろうか寝台列車は星をふらした

2
中原鼠栞

一般より少ないバッテリーだからこそ自分のために使いたいのに

0
中原鼠栞

いつだって門前払いの社会性さよなら三角とってきて資格

0
中原鼠栞

桜ふる疲れた足で立ち止まるああ、ほんとうに癒されるよな

0
中原鼠栞

ひと仕事おえてはたまたひと仕事。人は歯車かちりかりりと

0
中原鼠栞

もう人間になりたくないそうして薬を多く、僕は虎である

0
中原鼠栞

ゆうべの嘘は今日のほんとにしてみせる虚言癖の春愁

0
中原鼠栞

腐り落つ、影のかかった側溝で。明けば種になり誰が為になる

0
中原鼠栞

僕らまた、悲しい事で作られる綺麗事が好かれてゆくだけ

0