屁の河童

あなたもう死んだんですと諭されてうんわかったと棺に戻る

どこからか宅配された髪の毛の束の根本に血がべっとりと

失恋の涙は頬をつたうのに心に深く沁みるのはなぜ

秋風に誘はれ出でて鳴く虫の声聞く夜ぞ野辺は寂しき

うちの孫きっと未来のスターだぞお遊戯会で鯛役務める

ハロウインのお菓子欲しさに人間の子供に混じるお化けの子供

ハロウインのあまりに巧いコスプレに怯えて逃げるほんとのお化け

親河童末頼もしく思ってる子らが無邪気に遊ぶ尻取り

担任がイケメンなので化粧にも気合が入る授業参観

ゆっくりと最後の一本吸い終えて樹海をさらに奥へ踏み入る

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