恋子

恋子

満ち足りて今日を忘れて明日を追い愚痴を並べて嘘を渡らせ

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恋子

わが恋の翳りを暴く月明り十三夜の人の残り香が

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恋子

かさぶたがポロリととれて夏じまい恋の余韻も秋の夕暮れ

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恋子

歌意なんぞ聞かれるほどの出来ならば暗に未熟と褒められている

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恋子

満月も晩夏の月と憐れみを中秋愛でる秋の浪漫

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恋子

星の砂集めて恋の砂時計時の流れをしばしとどめて

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恋子

哀愁の秋は詩人かナルシスト涙のひとつ海を動かす

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恋子

すれ違う空気の流れも秋仕様朝の散歩のお顔もゆるみ

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恋子

肌あわせ秋の夜長に迷い込む五感で探すパズルのように

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恋子

ただいまと夏を背負って帰る秋同じ月でもどこか違う

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