恋子

恋子

ほたえなや土佐路の車窓ゆえもなく方言ひとつふと巡りくる

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恋子

告知され死を見つめて病床の陽子の今に秋は微笑み

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恋子

ただいまと夏の暖簾をくぐる秋一年ぶりねご無沙汰でした

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恋子

馬肥ゆと秋の食欲むべなるかたくさん喰らう夏の不始末

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恋子

ゆく夏の恋に冷や汗置き土産認知か籍か秋ぞ悲しく

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恋子

徳俵いっぱい残した夏の場所残った残ったと四季盛行司

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恋子

問われればなんぞ憚る秋夜月十三夜こそ恋の宴と

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恋子

ゆずりあう夏と秋とが遠慮がち日本の四季おくゆかしき哉

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恋子

老眼で近視の乱視こんな眼で歌詠みすればなかなかのもので

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恋子

見る星は賢治の見た星同じ星詠めば異星の星屑となり

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