恋子

恋子

歌詠みが言葉競わず何競う行間読めず巷間解せず

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恋子

賭け事が嫌いと言ってた君なのに配当求め恋の虜に

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恋子

浮浪雲風来坊乗せどちらへ女心だ切符は要らない

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恋子

こわごわと背伸びしてみたおさげ髪秋する恋は子供にできぬ

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恋子

ほしいまま独りよがりの恋をしてチャラポコ楽し老いの道楽

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恋子

夏の日をのど元過ぎて恋しがる人の気儘に人の我儘

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恋子

秋分も過ぎて日の出も寝坊して冷気のままに朝焼けの影

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恋子

ゆたかさの秋に困った知の群れてひとりよがり刈るペンペン草

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恋子

新蕎麦の香りはまだか峠道車窓に秋の風のさやかに

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恋子

苦笑いしている秋のあわてもの愁いを演じて腹に哭く虫

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