恋子

恋子

遠い日に見染めし頃の夢見草恋のひと文字さらりと散りぬ

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恋子

夜の更けてむっくり起きだす君の恋なだめて抱けば焔が駄々を

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恋子

梅雨空にゆかた祭りの広島市おぼこも熟も女を競う

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恋子

梅雨空に紳士を気取って傘を手も様にならないビニール傘じゃ

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恋子

姿見に少しゆるめの衣更え寄せて集めりゃ恋もたるむさ

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恋子

夢ひと夜枕に刺さった涙痕覚えちゃないさ恋のいたずら

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恋子

おしだまる恋はわがまま悪戯の笑って見せても爪を研ぎだす

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恋子

バス停に待つ人ひとり小ぬか雨頬にしずく恋の熱さまし

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恋子

ゴキブリにキャッとおののき叫ぶのに時々母は父に抱かれる

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恋子

追伸についつい本音ゆめは夢恋はたわ言あなたは手段

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