梅鶏

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親知らず少し斜めに生えていて痛いこれは母への償い

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悠然とした横綱の四股のごと祖父は最後の薪を割り終え

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お互いの晴れ間を交換するように少女らは好きな本を見せ合う

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梅鶏
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私しか知らない街で私しかいらないものを買い足していく

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梅鶏
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ふくらはぎ辺りが光る金属の義肢は夕陽を筋肉にして

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梅鶏
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ミスとして処理をされない釜飯のおこげ上司は美味そうに食う

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梅鶏
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くじら屋の奥ではにかむあの人に「あんちゃんいいね」と言われる日　来い

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願掛けのように靴紐きつく締め運動場へ駆ける子供ら

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梅鶏
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葉も影も増す遊歩道初めての子に付ける名の候補は三つ

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梅鶏
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カレンダーの裏をお花で埋め尽くし子の先月が今日で終わった

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