秋鵠空(さとあき)

秋鵠空(さとあき)

神楽坂宵の雨そこ葉もふるふ 裳は濃染めあの日よ傘落花

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秋鵠空(さとあき)

尋め行けど消ゆるなきをし希み倦みその仕置きなる雪とけ夢と

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秋鵠空(さとあき)

尋め行けど行くも消ゆるも昨日今日 禾盛る雪も悔いとけ夢と

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秋鵠空(さとあき)

尋め行かば さある人見し痛苦解く 現身と昼浅はか夢と

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秋鵠空(さとあき)

遠しあの樹、鳥、風音、波も帆も皆遠ざかり時の足音

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秋鵠空(さとあき)

何らかの悔い持て長距離耐走(マラソン)此れを折れ紺空までも行くのか走者(ランナー)

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秋鵠空(さとあき)

登頂の天空の青深々と成層の色我を吸い込む

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秋鵠空(さとあき)

一日に髪ばさと振り解くごと欅若葉の緑騒ぎぬ

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秋鵠空(さとあき)

畜魂よ二十九万を慰めん向日葵みちて野を揺らす夏

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秋鵠空(さとあき)

春散るは汝は薄桜望み無み その落差吸う花春散るは

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