秋鵠空(さとあき)

秋鵠空(さとあき)

みるたびに小刀吞みし仲果てては 悲しみの鉈過去にひたる身

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秋鵠空(さとあき)

春遙けし柔らかな陽よ咲いた謌 いざよひながらはや繁る春は

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秋鵠空(さとあき)

戻れ今朝いちに書く名のいく果ては 悔いの泣くかに 小さけれども

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秋鵠空(さとあき)

煮えるだにあるか無きかに残りをり この苦き仲疑似餌(ルアー)似たる縁(ゑに)

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秋鵠空(さとあき)

恋丸く帯解く仲は眠りをり 胸はかなくと日を繰る迷子

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秋鵠空(さとあき)

求めしを 幾歳を経し言の葉の 常しへを是と悔い惜しめとも

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秋鵠空(さとあき)

水面来る月急かすかな潮白し 星流す風来つる雲波

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秋鵠空(さとあき)

彦とすら儚き仲は悲しかし 汝が儚き名変はらずと恋ひ

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秋鵠空(さとあき)

人果てば問ひにてのみや 玉の緒のまた闇の手に人果てば問ひ

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秋鵠空(さとあき)

春秋と花夢月賀涙謌 皆書き集めゆ汝は時 あるは

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