袴田朱夏 袴田朱夏
袴田朱夏
袴田朱夏 踊り場として踏む五月 夏までに上りきったら忘れるはずの
袴田朱夏 「見て」の語を待たず流れる星たちは自分を見てと思いはしない
袴田朱夏 はつなつの戦車のようだ憎まれて国会議事がなお進みゆく
袴田朱夏 白球を捕らえそこねて分け入れば青、はつなつの蝶のふたひら
袴田朱夏 幸せの極みドクターイエローが青田をゆけば空もまた青
袴田朱夏 はつなつのバレエスタジオひかりには手足がなくてかわいそうだね
袴田朱夏 某国の某飛翔体まあ俺が海に小石を投げてもそうだ
袴田朱夏 うつくしい頭蓋をかくしまだ夏がやさしいうちにこちらにおいで
袴田朱夏 