ひとごとのように葬儀は通り過ぎ眼鏡が汚れているのに気づく
題『鏡』 にて
場違いに幸せそうな人たちとカサブランカの存在感と
題『花(テーマ詠)』 にて
穏やかな沈黙が包む顔合わせ視線はなぞるバッテラの角
題『寿司(テーマ詠)』 にて
書き連ねた悪罵が自分の胸を刺しさっきまでより優しくなれた
題『書』 にて
いまどきの都会の夜にもまだ散らばる優しい孤独をたずねて歩く
題『夜』 にて
古い空き瓶の向こうに歪む街ただ時間だけ過ぎていくカフェ
題『空』 にて
迷い道視界が晴れてたどり着く盆地の町の澄んだ祝日
題『盆』 にて
灰色の分厚い雲に塞がれた世界で僕は最後の人類
題『色を読み込んで』 にて
やわらかい光とそれを包む闇浜に水面(みなも)に魚は満ちて
題『満』 にて
雲が湧き立つのを見ているのは楽しいんですが最近は暑さでそんなに立ち止まっていられなくなりました。
題『育』 にて
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