まだ暗い駅前ロード見あげればことし最初の北斗七星
題『自由詠』 にて
オブラディオブラダオブラディオブラダオブラディオブラダ地球よ滅べ
題『自由詠』 にて
手を引かれあるいた記憶どうぶつ園のちいさいわたし
題『引』 にて
ゆびさきがあなた由来の熱にふれ追熟をする林檎のように
題『追』 にて
着ぶくれた鳩の寄り合う陽だまりをゆっくり迂回するマルチーズ
題『回』 にて
心臓をどきどきさせる合鍵がズボンのうしろポケットにある
題『心』 にて
寝落ちして目覚めた夜の真ん中ではぐれてしまうレッグウォーマー
題『落』 にて
ベランダの干し柿、雀、イヌ、犬、いぬ、世界がゆっくり目を覚ます音
題『聞』 にて
しんとした点の羅列のいさぎよき白、点字表記辞典ひらく
題『白』 にて
雑踏にひらいた本にスピッツに消したい記憶ばかりが残る
題『消』 にて
