翌日の少し汚れた雪だるま 歓声途絶え静かに溶けゆく
題『雪』 にて
雪の道ポツポツついた肉球の跡追いかけて駆け出す童女
題『雪』 にて
大人への憧れ充ちる誕生日 特別だった思春期の頃
題『誕生日(テーマ詠)』 にて
寂しくも手帳に書かれた誕生日 迎えられずに雲となりし母
題『誕生日(テーマ詠)』 にて
飛ぶ距離を友と競いし夕暮れの紙飛行機に見ていた未来
題『紙』 にて
立ち昇る白い煙にさようなら 手紙の束を焚き火にくべて
題『紙』 にて
傘をさしクルクル回る幼な子は 雨を愉しむ小さき踊り子
題『傘』 にて
雪時雨とりどりに咲く傘の花 凍える街に明るさ 宿し
題『傘』 にて
子供らの背中に見えた花束に 気づかぬふりでサプライズ待つ
題『見』 にて
仄暗く眠くなるよな教室で 眩(まばゆ)く見える君の席だけ
題『見』 にて
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