手の中に夢も恋も友情もある気がしていた二十歳(はたち)の頃は		
	
	
		
			題『歳』 にて		
	
		
		
			銀河から星の調べが巡るとき君と辿りしあの日を想ふ		
	
	
		
			題『調』 にて		
	
		
		
			会ひたいと枕を濡らす夢のなか起きて悲しや寝ても悲しや		
	
	
		
			題『夢』 にて		
	
		
		
			立ち食いの 店の戸叩く 除夜の鐘 天ぷらそばと 煩悩喰らう		
	
	
		
			題『天』 にて		
	
		
		
			君はまだ信じていたんだね僕がとうの昔に失くしたものを		
	
	
		
			題『君・あなた』 にて		
	
		
		
			空をゆく 雲と手に持つ 綿菓子を 見比べて君 楽しそうだね		
	
	
		
			題『君・あなた』 にて		
	
		
		
			あなたとの 千にも満たない想い出が また消えてゆく夜空の海に		
	
	
		
			題『千』 にて		
	
		
		
			真実と 事実は違うと 得意げに 宣う君は 楽しそうだ		
	
	
		
			題『楽』 にて		
	
		
		
			信じてるって言えば言うほど虚しいモカ珈琲ちょっぴり苦い		
	
	
		
			題『信』 にて		
	
		
		
			同じ空同じ海を見て同じ風感じられるあなたといれば		
	
	
		
			題『幸せ(テーマ詠)』 にて		
	

 
  
  
  
  