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二十五階の女子トイレから見下ろした東京駅は眠らない川
2022年1月にNHK短歌で一席をいただいた作品でした。懐かしいなあ。
アクセルを 踏んでみたけど スピードに 乗れない今日は ハイウェイ下りて
星降る夜 下戸の二人が恋をした 酒は飲めぬが恋歌に酔う
ベランダに成ったくつ下あおぞらに揺られながら収穫されて
田舎の高校球児下剋上なるか甲子園目指そう
坂道は下りを想い上れても人生はそう思えないのだ
繰り返しお題を唱え独り言夜道を歩き下の句を練る
校長に下駄履きを咎められ押忍とひと言破帽の礼を
高架下君の茶色い靴底の厚さを聞いて待ち伏せいたり
途中下車きみは寂しくほほえんで見送るぼくへ届かぬサヨナラ
母真似て糀を肉に揉み込んで下ごしらえとは地味な福音
ささめごと一花心下心ひと夜のまくら浮世の魔魅
人生のピークも過ぎて下り坂なのに息切れ足腰重い
泣く恋を下りの列車で北上し夢の痕跡ほかしに行きます
転がったペットボトルのキャップ追い机の下で百円みっけ!
たとえどんな理由があってもボウリングする時くらい下駄は脱ぎなさい
下降線辿り行きたる我が心きみは星まで出張したのか
歌詠むもギター弾くのも歌うのも下手の横好き楽しけりゃ良い
下向かず涙は見せぬ君の前疑念を晴らし論破する午後
目の下にクマができてる先輩の辛さの理由を僕は知ってる
下界にはこんな人生あるんです。ふと天仰ぎ創造主(ぬし)に伝える
下燻る恋ぞ悲しき片想いいかで険しき夢の直路
高速が空いているけど下道で帰ろう見たい風景がある
大年増下地濃くして薄化粧暁落ちればさわやかと魅せ
昼下がり本読みながらうとうとと夢の中でもページをめくる
商店街アーチの下で空見上げ煙草吸う彼今何思う
二十五階の女子トイレから見下ろした東京駅は眠らない川
2022年1月にNHK短歌で一席をいただいた作品でした。懐かしいなあ。
アクセルを 踏んでみたけど スピードに
乗れない今日は ハイウェイ下りて
星降る夜 下戸の二人が恋をした 酒は飲めぬが恋歌に酔う
ベランダに成ったくつ下あおぞらに揺られながら収穫されて
田舎の高校球児下剋上なるか甲子園目指そう
坂道は下りを想い上れても人生はそう思えないのだ
繰り返しお題を唱え独り言夜道を歩き下の句を練る
校長に下駄履きを咎められ押忍とひと言破帽の礼を
高架下君の茶色い靴底の厚さを聞いて待ち伏せいたり
途中下車きみは寂しくほほえんで見送るぼくへ届かぬサヨナラ
母真似て糀を肉に揉み込んで下ごしらえとは地味な福音
ささめごと一花心下心ひと夜のまくら浮世の魔魅
人生のピークも過ぎて下り坂なのに息切れ足腰重い
泣く恋を下りの列車で北上し夢の痕跡ほかしに行きます
転がったペットボトルのキャップ追い机の下で百円みっけ!
たとえどんな理由があってもボウリングする時くらい下駄は脱ぎなさい
下降線辿り行きたる我が心きみは星まで出張したのか
歌詠むもギター弾くのも歌うのも下手の横好き楽しけりゃ良い
下向かず涙は見せぬ君の前疑念を晴らし論破する午後
目の下にクマができてる先輩の辛さの理由を僕は知ってる
下界にはこんな人生あるんです。ふと天仰ぎ創造主(ぬし)に伝える
下燻る恋ぞ悲しき片想いいかで険しき夢の直路
高速が空いているけど下道で帰ろう見たい風景がある
大年増下地濃くして薄化粧暁落ちればさわやかと魅せ
昼下がり本読みながらうとうとと夢の中でもページをめくる
商店街アーチの下で空見上げ煙草吸う彼今何思う