手のひらに 握りしめたる 角氷 冷たい痛みに あなたを思ふ
題『冷』 にて
桜舞う 恋人たちに 百舌鳥が鳴く 愛の楽曲 奏でるように
題『楽』 にて
三日月に 水星近づく 西の空 寄り添う二人 夜が明けても
題『明』 にて
あの人が最後に残した優しさは小さな噓とハンカチ一つ
題『嘘(テーマ詠)』 にて
初盆を終えて見渡す里の橋 秋には家族と共にと思う
題『橋』 にて
君の手が 僕のポッケに 滑り込む ある冬の日の 二人だけの雪
題『手』 にて
語り部の紡ぐ言葉を聴く君の隣で僕は空を見ていた
題『君』 にて
散々に 遊んだあとは ヘソ天で ソファーを占領 子猫の兄弟
題『兄』 にて
気がつけば あの日の痛みを 忘れてる 月夜の風と 去りゆく影と
題『気』 にて
白猫の尻尾にじゃれて我が息子 遊ぶつもりが遊ばれている
題『白』 にて
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