うたの日

甘森太一

退勤を定時に済ませ明るさの残る桜の街路樹を行く

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甘森太一
梅鶏

目標を「現状維持」とする人の足が水面をばしゃばしゃ叩く

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梅鶏
袴田朱夏

陽光はすこしやさしい　この春はチョークの粉の舞わぬ教室

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袴田朱夏
中村マコト

昨日さへ忘れてしまふ母の目に気泡のやうな私が映る

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中村マコト
袴田朱夏

仲直りぶんも乗せれば愛として春のキッシュにチーズのひかり

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袴田朱夏
袴田朱夏

武器を棄てさあ食めいちご大福を世界平和の味とこそ知れ

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袴田朱夏
袴田朱夏

ストロベリー爆弾抱へお見舞ひにゆきたし梶井先輩の部屋

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袴田朱夏
袴田朱夏

通れない幅でなければこの家の隙間すべてに猫ははるかぜ

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袴田朱夏
袴田朱夏

先をゆくもののさびしさ冷泉の桜あかるく春をはじめる

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袴田朱夏
袴田朱夏

やい鼻毛おまえは防御機構だぞ飛び出てないで花粉を止めろ

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袴田朱夏
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