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うたの日
梅鶏
お前には夢の一つもないのかと入道雲の姿で父は
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梅鶏
梅鶏
生まれてきた順に若さを失っていくとは知らぬ朝顔に水
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梅鶏
梅鶏
見切り品をしずかに乗せて方舟のようにフロアに並んだカート
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梅鶏
梅鶏
張り紙を一枚貼って終わらせるシャッター商店街もまだ夏
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梅鶏
梅鶏
着るまでは気づかずにいた虫食いのように理由を子は語りだす
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梅鶏
だいだい
妻じゃない他のなにかになりたくてただ地球儀の海を見ていた
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だいだい
梅鶏
幼子は「今日ね、今日ね」と喋りだす真夏の土の匂いをさせて
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梅鶏
梅鶏
黄泉からの光もたまにあるだろう夜がどこでもドアをひらけば
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梅鶏
梅鶏
漏れちゃう、と子は炎天の渋滞を途端に時限爆弾にする
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梅鶏
梅鶏
兄という資格を貰う吾子の手のさするお腹のあたたかきこと
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梅鶏
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