木の実

独り寝は月に赦され自慰をする思い出せども姿などなく

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風の

震えてる指先動き紡ぎ出す君の心の中に触れたい

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主婦

バラの花塀を飛び出し咲き誇る今は皐月と私に告げる

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うしめ

二日後に浪江出張の筈だった地震が先で命まだある

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カンナ

沈みゆく船に乗ってる人を見た息が出来てるだけで嬉しい

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主腐

お知らせのプリント無限湧いて出て留めたクリップ崖から墜ちる

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澄水

新聞の月齢を見て考える今夜の月はどっちに出てる

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パパ寝返り

ダルマはね何度転んでも立つんだよ教えてくれた母を思い出す

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みゆきち

駆け出して転んで泣いて泣き止んで誰かを見つけまた泣きはじむ

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めるへん

料理など出来ぬ俺でも生きられるチンするだけの肉じゃが旨い

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