回文短歌

秋鵠空(さとあき)

雲送る岳(タケ)包み雨 問ひのみの一目編みつつ気怠く重く

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袴田朱夏

夜、丘に。君の気持ちも桜。ほら、草餅も木の幹に香るよ。

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袴田朱夏

包めるままだけど思うよ新幹線感傷モード(毛玉丸めつつ)

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袴田朱夏

ふと谷に名を呼ばれ行く人形屋銀に悔ゆれば世を何に例ふ

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袴田朱夏

軽い照れ もう初雪のこの愛、恋! あの子のキュッは埋もれているか

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袴田朱夏

消ゆる胸に高く積もる雪消ゆる雪消ゆるも点くか田に眠る雪

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袴田朱夏

決めた春、笑みにみな乗る お互いがタオルの波に見えるはためき

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袴田朱夏

「待機を」と五種類鳩に揚げ捧げ兄と入る湯 仕事を訊いた

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袴田朱夏

いい和歌の種にああ不足がない愛「長くソファーに寝たの」かわいい

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久方

手付かずで聞いてますから 二人きり 誑かすまで息で縋って

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