夕暮

字寺宵

夕暮れの波が押し寄せ沖合へ孤独はこんなに楽しかったの

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字寺宵
梅鶏

遠い日の逃げ水を見る延々と母の話を聞く夕暮れに

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梅鶏
狭山茶

LPに 記した夢の 数々を 思い感じて 偲ぶ夕暮れ 37の夏を数えて

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狭山茶
梅鶏

失った過去は戻らぬ夕暮れに彫刻刀で削る木版

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梅鶏
にっつ

泣き出した 夕暮れはやく 暑き夜 凍えた心が 見つめる虚空

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にっつ
森山和

カエルらが 我も我もと 鳴き競う 夕暮れ時の 夏に浸れり

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森山和
羹鱠

夕暮れに　思ひけるかな　明けぬれば　つとめて響く　冬の足音

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羹鱠
葛葉

君去りし日の夕暮れは寂しくて独りを知って静謐を知る

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葛葉
中村まふゆ

夕暮れのサイレンが鳴る陸橋を渡るとキミの校区に変わる

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中村まふゆ
武田ひか

全世界の夕暮れの槍につらぬかれ誰もみぬまま柿熟れてゆく

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武田ひか
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