時雨

蝉時雨四方八方滝のよに為す術もなく佇む真昼

さくら大根

夕涼みソファーにもたれ目を閉じて頭の中の蝉時雨聞き

さくら大根

静寂に鳴き声ひとつ火蓋切りつぎつぎ和して蝉時雨かな

静寂にひとつ火蓋の声鳴けばつぎつぎ和して蝉時雨かな

蟬時雨浴びて歩けば沁み入りて歩きつづける終わりなき夏

ふるさとの明日香の川の夕時雨濡れてや今日も萩の散るらむ

軒に這う蔦もすっかり色づいて時雨に暮れる山寺の秋

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