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猫
バ先の傘
猫が月咥えておれと遊んだからあすこが凹んで傷ついてるの
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バ先の傘
葛葉
路地裏に迷子の仔猫抱き上げてお前も独りと共に泣く
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葛葉
今紺しだ
その猫背に耳を押しあてあなたより早くあなたの歌声をきく
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今紺しだ
ねこのたましい
「朝が来る、はやく逃げろ」と外へ行けない飼い猫が言う
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ねこのたましい
瀬良薫
片隅で猫背を焦がすあの人の苦しげな眉を知っていますか
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瀬良薫
河岸景都
路地裏に入ってみたい好奇心猫は絶対殺さぬ決意
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河岸景都
雪乃助
あの猫は風鈴の音に似ていたと気が付いてから三度目の夏
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雪乃助
深山睦美
令和四年からうたの日は「猫」「さみしい」「陽だまり」をナーフしてくれるらしい
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深山睦美
桜並木
日曜の夕方五時のまどろみの最中で猫に寄生されてる
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桜並木
ふにふにヤンマー
醒めゐれば気近く揺らふ月影の蒼きに猫は眸を見開きぬ
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ふにふにヤンマー
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