
雨


幸せは 天から落ちる 雨の如 ぽたぽたと降り ざあざあと降る

麹町の石垣遠き外の午後の疾き雨音(オト)聞かし命益し 雨後

しとしとと 雨が天から 降るように 苦難はいつも 滴り落ちる

散文では逃してしまう 雨の日にチーズケーキを焼くあたたかさ

花 慈雨の手は昼下がり沐した詩 曇りが去る日、果ての氏名は

雲送る岳(タケ)包み雨 問ひのみの一目編みつつ気怠く重く

大雨はラッキーチャンス!チャリ乗って 歌うぜおれのアンダー・ザ・シー!

母の手で切られた髪が新聞の上で乾いた雨音になる
