光る君

田舎道散歩付き合う猫二匹振り返りつつ道案内を

金婚のアニバーサリーシャンパンを二人で空けて星に願いを

妻寝顔近頃やけに母親の顔に似てきてプッと吹き出す

スケーター無限ループを銀盤に描いては飛ぶトリプルルッツ

ひたすらに君への想い募らせどその身は遠く秋の夕暮れ

歳重ね免許返納よぎったが二度と取れぬと思いとどまる

春彼岸甘党の父ぼた餅の砂糖割り増し墓に供える

久々に友と出会って出るはなし薬は増えて小遣い減った

我が町に化石が眠る白亜紀のフクイサウルステトリエンシス

つれあいと幾ばくもなし人生を共に元気で行けるとこまで

次のページ

1 … 8 9 10 11