恋子

恋子

舞う花に子らは背伸びの万歳にやがてを摺りこむ大きな悪魔

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恋子

はなびらにもうかまだかと問う恋のけじめはつかぬままに

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恋子

蕎麦を打つ禅するように粉を見つめ問答無用の手打ちの仕上げ

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恋子

夜桜の酒まで盗む絶景につられておかし恋まで盗み

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恋子

薄茶立てひとり優雅の花見して恋茶に遠き桜餅食む

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恋子

濡れ桜これも風情と片肩に花びら濡れて恋の寄り道

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恋子

背伸びして恋という字と君の名をいく度も記したひとり上手

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恋子

たぐる夢おさげの君ははにかんで恋をつまんで好いとるけんね

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恋子

寝化粧の紅の乱れの恥ずかしく寝息憎しや散った恋化粧

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恋子

窓を打ち軒を滴る春の雨枕辺濡らし恋路ほどかれ

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