恋子

恋子

夜風にも秋の紛れて軒の鈴寂しくあれば夢もふくらみ

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恋子

花に鳥風に月盗る句詩の秋髪梳く櫛の恋を欲しがる

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恋子

妖しくて黄泉に群れ咲く曼殊沙華ここなら住めるか余生も楽し

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恋子

あなたの子齢残菊此岸よりご無沙汰御免線香の煙

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恋子

秋の風街にも冷気粛々と道理を語るものいう株主

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恋子

恋しがるひと世ふた夜のおの子等の乳房は母と甘えて悶え

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恋子

おはようとだみ声鳴いて朝カラス秋をつつけば目じりに飛び火

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恋子

演じれば秋の女のしおらしく恋を愁いて頬杖をつく

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恋子

秋だよと夏を恨んで恋の傷髪型変えて化粧も変えた

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恋子

世辞が飛ぶくすぐる詐欺師ひれ伏して悪魔の指が得意の化粧

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