梅鶏

微笑んだ人で溢れる作業所の写真九月の市報は温か

無機質な献血バスで血管を遺跡のように探されている

平行を拒否するように先生の板書は何度も空へと向かう

県境を青でなぞって海岸を生み出してから塗る長野県

手を振って来る人全てに手を振って子供のなかに境界はない

駐車場は少し離れたアパートの一角初のZepp福岡

公園の船は旅には出ないのに子は幸せな顔をしている

捨てるだけで片付く部屋に思い出が駄々っ子のように貼り付いている

この肩はとうに五十を超えており追いつくように私のその他

週末の給食袋でかっ飛ばす空気は温い憂鬱だった

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