河岸景都

この国の冬は白いと決められて色を持たない私の安堵

標本は高いところに飾りたいモルフォの夢を抱えて眠る

路地裏に入ってみたい好奇心猫は絶対殺さぬ決意

手のひらを光に透かす仕草なら覚えていたい大事なわたし

要らないと思ったときに降る雪の白さが妙にちらついている

サビだけは知っているから歌えるの始め方すら分からないのに

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