羹鱠

羹鱠

花の色に 興醒めぬかな 睦言に 晴れ覚ゆると 我が文を 聞き集めぬか 枯れし葉を 如何せましや 嘆くとも あへなき事と 心憂し うつる暦に 去りぬ詠み人

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羹鱠

新しき 白羽の君に ふく風を 遠きしるしと いづこぞ眺むる

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羹鱠

現世に 嘆き衆生よ 烏羽玉の 月を眺むる 翡翠の乙女

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羹鱠

待ちわびむ 空に欠くとも また満つと いづこにあらなむ 青の月影

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羹鱠

相思ひ 君の食らひて 近けれど 逢ひあたはずと 彼方に住まはむ

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羹鱠

雪にさす 清らなりける 朝日さへ 示しあたはず 筆の辿り路

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羹鱠

液晶の 向こうは虚無だと 自覚すら 応える君に 沿う恋心

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羹鱠

あな恋し 寒しと求む わが身さへ 思ひぞ求むる 春過ぐれども

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羹鱠

明けにけり 君の白羽の きよければ 影みし水も きよらなりけり

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羹鱠

新しき 年のはじめに ふる雪は 吉言とならむ つもるほどにも

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