風の

苦しみと喜び混ざる球の上選べないまま今日も歩いて

春風が暴れて荒れて吹き付けて飛ばしたいものそっと手放す

絵葉書になりそうだなと値踏みして煩悩消せず皐月の若葉

薄明かり音もまだ寝る午前４時碧い空気を独り占めして

最後だと知らぬ最後が過ぎてゆく朝の汁注ぐ湯気の向こうや

比べっこ持ってないもの見せあって交換したねまた今度しよ

子を背負い崖に掴まるその両手踏みつけてゆく常識の足

うまい歌作れないので絶望しせめて人の為生きて死のうと

リベリアの少女娼婦の代金は200円だと知って１００均

不意に来た良寛さんに俺はなる鞠だけ持って子供と遊ぶ

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