幸せになれよと言えず飲みこんだ言葉は胸にしこりのように
題『飲』 にて
あの夜に 二人名づけた星の名を 一人つぶやく風にまぎれて
題『星』 にて
最終の電車のホームで泣く人の背中をさする三月の風
題『自由詠』 にて
青い空 緑の芝生 寝転んで 雲を数えて ふと君思う
題『みどり・緑』 にて
あの風に 時間を元に戻せたら 君は陽炎 白昼の夢
題『色を読み込んで』 にて
秋の夜の時をひとひら切り取って 友と語らう月を肴に
題『語』 にて
月一度 君と眺めた 星を見る 定点観測 忘れられずに
題『定』 にて
遠い日の 記憶は揺れる 水鏡 胸の奥に 桜散るように
題『遠』 にて
透明な 木漏れ日ゆれて 戯れる 無邪気な子猫 日曜の朝
題『透明』 にて
辛い日は気分を変えて夕暮れをいつもと違う場所で眺めて
題『自由詠』 にて
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