これからは振られる前に振ってやる文句があるならかかってきなさい		
	
	
		
			題『文』 にて		
	
		
		
			うたかたの 名もなき人の 歌にふれ さ迷う風に つむぐ言の葉		
	
	
		
			題『歌』 にて		
	
		
		
			額から流れる汗を手で拭い 見あげた夏に鳥の影もなく		
	
	
		
			題『汗』 にて		
	
		
		
			夏からの贈り物です あの人の手紙と本と片道切符		
	
	
		
			題『夏(テーマ詠)』 にて		
	
		
		
			着古した 夏を脱ぎすて 新しい 風とテイシャツ 海鳴りと恋		
	
	
		
			題『着』 にて		
	
		
		
			手のひらに 握りしめたる 角氷 冷たい痛みに あなたを思ふ		
	
	
		
			題『冷』 にて		
	
		
		
			桜舞う 恋人たちに 百舌鳥が鳴く 愛の楽曲 奏でるように		
	
	
		
			題『楽』 にて		
	
		
		
			三日月に 水星近づく 西の空 寄り添う二人 夜が明けても		
	
	
		
			題『明』 にて		
	
		
		
			あの人が最後に残した優しさは小さな噓とハンカチ一つ		
	
	
		
			題『嘘(テーマ詠)』 にて		
	
		
		
			初盆を終えて見渡す里の橋 秋には家族と共にと思う		
	
	
		
			題『橋』 にて		
	
					
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