ラッピング用紙にすればニューヨーク・タイムズさえも文学になる		
	
	
		
			題『文』 にて		
	
		
		
			足並みを乱すひとからはじかれる回転木馬のような教室		
	
	
		
			題『馬』 にて		
	
		
		
			一度目の生涯なのに車窓よりiPhoneばかりみてる気がする		
	
	
		
			題『一』 にて		
	
		
		
			猶予ってやさしさじゃない二日後に筋肉痛が来る三十歳		
	
	
		
			題『歳』 にて		
	
		
		
			錆びついた心を調律したいとき世界を閉じてくれるイヤフォン		
	
	
		
			題『調』 にて		
	
		
		
			じゃあまたね 向こうに行っても昨日みた変な夢とか連絡してね		
	
	
		
			題『夢』 にて		
	
		
		
			ひっそりと自我をしずめて天秤の役にひたすら徹する職場		
	
	
		
			題『天』 にて		
	
		
		
			イヤフォンの向こうの雷雨を聴きながらまだ記憶から君が消えない		
	
	
		
			題『君・あなた』 にて		
	
		
		
			時給より高いパフェなど食べながらわたしを甘やかす千疋屋		
	
	
		
			題『千』 にて		
	
		
		
			楽なほうばかり選んでたどりつく場所の想定内の見晴らし		
	
	
		
			題『楽』 にて		
	
					
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