煮物して母を思い出しながら鍋の中箸が行ったり来たり
題『母』 にて
暖かな場所に居たいが日溜まりを踏み歩いて行く人目気にして
題『温・暖』 にて
ラジオから泣く子も黙る歌という子どものうたを自分に聴かせて
題『泣』 にて
離れても忘れないでとサイン帳小学校のクラスメイトは
題『離』 にて
合わぬ人触れない方が無難かな何と世の中孤独なものか
題『触』 にて
突如鳴る汽笛のような着信音直ぐに消したく情けなくなり
題『着』 にて
窓の外日差し豊かに見えていて外出てみれば寒さの二月
題『日』 にて
蜜柑食べる?聞けば「どこの?」と聞かれたり何でも聞かれご時世なのか
題『どこ』 にて
チョコレートお口にポイと家事のあと座らずにして買い出しへ行く
題『チョコ』 にて
食卓の世間話をパタと止め窓辺の小鳥皆で見守り
題『自由詠』 にて
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