
子


子を喰らうサトウルヌスなり知っている父などでない母などでない(こ)

そよ風のうとうと誘う籐椅子に意地の悪さや恋路の栞

子どもでき旅にも行けぬ年続き集印帖もあれきり増えず

幼子の背中に手を添え歩く父歩きにくさはそのまま愛だ

二人と馬鹿で歯向かわぬ犬なのね子供育てる身分ではない(-上城義徳 幸子)

結局は田舎の馬鹿な駐在にへいこらとする只の老人(上城義徳 幸子)

憐れなりもう後先が無いけれど今も誰かの只の言いなり(上城義徳 幸子)

あんた方一生終わるこのままで結局誰も認めてくれず(上城義徳 幸子)
