満月しじま    満月しじま
            満月しじま    
            満月しじま    きみの声だけ聴いてたい不眠にも胃の不調にもよく効く薬
            満月しじま    若い芽を摘むな蕾も摘むな空の青さに罪はないだろうが
            満月しじま    この足じゃどこにも行けない行けないよ 光も影も抱く三月
            満月しじま    「不倫などよくある話。そうだよね、だけど許せるわけないじゃない」
            満月しじま    逃げ道はどこにもなくてキリキリと絞められている我の細首
            満月しじま    さびしくはないか、桜よ 静寂に包まれている二回目の春
            満月しじま    名を呼べば咲きみだれる花のいまだ名を与えられていないつぼみ
            満月しじま    願わくばスピーカーより聞こえくる声に吾の名を呼ばれたき春
            満月しじま    