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甘森太一
甘森太一
昇りだす光のほうへ駆けだした 吾子よ 待っ てて くれ るだろ うか
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甘森太一
甘森太一
温もりに近づきたくてひゆひゆと冬の隙間を抜けてくる風
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甘森太一
甘森太一
まだ好きな北風だったポケットに手を突っ込めば君の温もり
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甘森太一
甘森太一
悲しみもないまぜにして灰色の雲よかみなり雲になるのだ
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甘森太一
甘森太一
本当のわたくしを知るぬばたまの夜の楽天市場のパンダ
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甘森太一
甘森太一
おふくろさま、なんとか笑みを絶やさずに生きているのでご心配なく。
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甘森太一
甘森太一
輪郭を縁取る塗り絵 わたくしはもうはみ出したこともできない
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甘森太一
甘森太一
病室にさやさや揺れる千羽鶴 春の匂いのする方を向く
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甘森太一
甘森太一
こんなやつ初めて見たぜという顔の犬に見られてもう二十分
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甘森太一
甘森太一
タンクレストイレで出来たスペースのようなゆとりの人生でいい
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