秋の夜にハスキーボイスの真空管 ロックのグラスにジャズなどいかが
題『自由詠』 にて
あやとりの言葉遊んで文つむぐ こころおりなしはや冬隣り
題『文』 にて
人生を舟と馬とにたとえれば 古人に倣う老いの生き様
題『馬』 にて
夢一夜窓には淫雨揺れる恋 秋の寂しくゆく歳憐れ
題『歳』 にて
堕天使の黒いささやき魅惑され 万華鏡かと青春蹉跌
題『天』 にて
老いふたつ語るでもなくひなたぼこ 猫を間に今日も生きてる
題『ささやか(テーマ詠)』 にて
夜を哭くピエロのような恋女 鵺の背に乗りお百度参り
題『夜』 にて
おくれ毛を鏡に映し髪を梳く 夜の帳に恋の夢魅せ
題『夜』 にて
恋さえも傘を欲しがる秋の雨 ひとり上手に片肩濡れる
題『自由詠』 にて
認めたくなかっただけでかわいい嘘 背伸びしていた十六の恋
付句『認めたくなかっただけで』 にて
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