予報士の「時々雨」でも泣きべその 孫と受けいる 雷(らい)と滝行
題『天気予報(テーマ詠)』 にて
読み解けど尽きることない千年の式部の心 紡ぐ仲間と
題『ない』 にて
義姉妹の読みし書架より海匂う 自由で広い異国の小説
題『書』 にて
お互いに「夫が好き」と天仰ぐ新妻に戻る 梅雨の晴れ間に
題『新』 にて
店に無きメダカの卵届きたり 次々孵れ青き命待つ
題『つぎ・次』 にて
手塩せし「 ダンスパーティー」 の名のごとく 疾風(はやて)の庭に 踊る紫陽花
題『風』 にて
道の駅残りの一鉢安価なり夏にも咲ける 無数のむらさき
題『安』 にて
庭に咲く カサブランカの 黄の強さ 視力失せたる 姉の笑みに似て
題『失』 にて
独り身を 喋り過ぎては 怯え居り ぎしっと唸る古き階段
題『家(テーマ詠)』 にて
風の音に会いたいと聞き三ヶ月(みつき) 経ち 霧の晴れたる爽やかな名前
題『名』 にて
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