「行きつけの駄菓子屋」などと言ってみた チョコのタバコでおとな気取って
題『気』 にて
語り部といろり囲んでどんとはれ ひとりおののく夜中の厠
題『部』 にて
西日去り まだ熱残る軒先の 水乞う鉢にこれでもか、水
題『水』 にて
立ち漕ぎができぬキミらのブランコじゃ 青空遠く 勇者になれず
題『公園(テーマ詠)』 にて
二駅も旅して保護さる飼い犬は奇跡知ったか我に尾を振る
題『犬』 にて
自走する掃除機 我を連れまわす 犬の散歩か 床舐めていく
題『犬』 にて
汗染みたシャツで駆け込む喫茶店 乾かぬままにシャツは冷たく
題『冷』 にて
七夕の短冊、星の笹飾り そうめん湯掻く母の二の腕
題『七夕(テーマ詠)』 にて
耳鳴りのごと気にすれば止めどなく いま騒がしき静寂のなか
題『自由詠』 にて
逃げ水を追う炎天のひとり旅 おのれ呪えど神はうらまず
題『水』 にて
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