
葉


空無神も仏も言葉ドーナツの穴始めにぞ言葉のありき

風の部屋あなたと暮らす何時からか言葉も溶けて流されてゆく

花の色に 興醒めぬかな 睦言に 晴れ覚ゆると 我が文を 聞き集めぬか 枯れし葉を 如何せましや 嘆くとも あへなき事と 心憂し うつる暦に 去りぬ詠み人

兄ちゃんとボール投げした浅き春ほめる言葉にプロを目指そう

胸にあるしこりは誰か私への滅びの言葉かけたかバルス

床に就き 微睡み寄る辺に詩紡ぐ めぐる言の葉 てらす月の陽

姑の愚痴を流しつふと思う その悪口は愛の言葉だ

どうしても捕まえられない言葉ならそのままでおくいつかこの手に
