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風
宵闇
虫の息風のささやき樹々の間にあわせていたい一歩踏み出す
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宵闇
恋子
風のやみ立ち位置これは大嵐誰か誰がと戸惑う団扇
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恋子
恋子
チリチリリ風鈴鳴いてドリップの香怠惰な肉の囀りだして
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恋子
うしめ
爽やかな風に吹かれて行く径にホトトギス鳴く「チャットマッテテ」
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うしめ
恋子
早苗鳥鳴けば早苗のさわさわと南風に揺れてやれ夏序章
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恋子
さくら大根
風吹いて雨粒抱えた葉を揺らし降って来たのは昔の記憶
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さくら大根
パパ猫
ひとしきり海風吹けば砂浜の風紋新たに過去は消えゆく
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パパ猫
恋子
うるせえよ情緒に鳴けば風鈴のマンション長屋に回覧の風
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恋子
さくら大根
日が射して濡れた柳を一瞬に吹き抜ける風夏が来たりて
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さくら大根
さくら大根
雨上がり一陣の風悪戯に雫のシャワー我に浴びせる
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さくら大根
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