笑うきみ 握られた手に 言葉でず 返せばきみは 何をいいけむ
題『返』 にて
既読なく スマホを放り また拾い 追いLINEすれば 楽か否やと
題『楽』 にて
ラベンダー 託して今を 飛べたなら 出会いし頃の きみに私は
題『空想(テーマ詠)』 にて
思考止む サウナ熱波の 向こう側 全身は今 何もない世界線
題『全』 にて
白扇を 前に何をと 筆運び 迷いて滲む 我が心かな
題『白』 にて
陽をかわす うちわもらいて 薄目から きみ振り返り 笑う横顔
題『もらう』 にて
絵空事 言えば戸惑う 眼差しに 何をか思う 炎天の空
題『空』 にて
スクロール 現在、過去の 泡を食い きみや遠きと 泡沫の恋
題『泡』 にて
群れを背に 革靴蒸れる 足早に 響く三尺に 振り向きもせじ
題『花火(テーマ詠)』 にて
手帳みて いつ会えるかと 悩みしを 知らずやきみの 散髪報告
題『髪』 にて
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