セーターの胸の膨らみ恥じらいて 二人乗りして寒風を裂く
題『冬(テーマ詠)』 にて
侘助や茶の湯作法の見張り番 心けわいのゆびさき美人
題『冬(テーマ詠)』 にて
闇汁に恋を混ぜ入れ鍋ごっこ 食えと念じる花いちもんめ
題『冬(テーマ詠)』 にて
裸木の肌をあらわにすきま風 恋の心の夢の戸惑う
題『冬(テーマ詠)』 にて
病窓に視界を奪う初時雨 栞を挿せど季節は巡る
題『冬(テーマ詠)』 にて
苦笑いその場限りの言い逃れ 恋は過去へと彼の稚脳
題『場』 にて
頬よせて愛を語らう幸せに 今を想えばなくてよい明日
題『今・いま』 にて
冬隣り今よと魅せるもみじ葉の 散りぬる明日の恋ぞ儚く
題『今・いま』 にて
秋深し落とす目先に草紅葉 老いの散策句帳をめくる
題『目』 にて
手鏡にうなずく化粧恋ひとつ 魅せて解ける浮世の遊戯
題『いいね(テーマ詠)』 にて
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