うっかりを世話女房にとがめられ 圓楽の艶話みたいに
題『楽』 にて
ひさかたにキャッチボールの人となり 互いに想い 返し返され
題『返』 にて
とりあえずやられたていで崩れ落つ 日に痛さ増すヒーローごっこ
題『空想(テーマ詠)』 にて
批判さる点が全てに思えるか 奈落を知るや 天睨む子よ
題『全』 にて
夜が白み 夢うつつなる徹夜明け 消しゴムかすと冷めたコーヒー
題『白』 にて
つどつどに祖母の言うこと身に沁みる 「もらうはこども あげるはおとな」
題『もらう』 にて
あと少し あと少しまだ足りないと空まわりするボクの伸びしろ
題『空』 にて
炭酸の泡はじけ散る水平線 コップに満ちる夏のひかりと
題『泡』 にて
フィナーレに夏よ逝くなとスターマイン 余韻に沁みる儚さなんて
題『花火(テーマ詠)』 にて
ひとすじの君の白髪に時重ね こんな私でごめんな、ほんと
題『髪』 にて
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