乗換えず帰れる街と聞いていた 娘に会いに39駅
題『娘・息子』 にて
きみは言う「石炭なんて知らないよ」 昭和の馬力 見も嗅ぎもせず
題『石』 にて
あなたから「米」と呼ばれる距離冷えて 僕は「ごはん」と呼ばれたい 湯気
題『米』 にて
いまここに確かにぼくはいるけれど確かな僕じゃないのも確か
題『ここ』 にて
機関銃みたいに言葉吐き放つ君の口から幸せ逃げる
題『から』 にて
もろもろに溶けた思いが浮遊する 漉いてすくってのべる一葉
題『思』 にて
声合わせ勝ってくれよと神宮の夜空に躍る7回の傘
題『傘』 にて
幾朝をひと塊に詰め込んで 裾をなびかせ電車は走る
題『電車(テーマ詠)』 にて
変わっても名札頼りに時戻し面影どうし学び舎にいる
題『時』 にて
気動車も線路走ればみな電車。違うと言えばヲタと言われて
題『電車(テーマ詠)』 にて
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