目を覚まし太陽さがし窓をみて今日も朝日が来たことを知る
題『朝』 にて
人間には間違える才能がある耳を塞いで雪の音聴く
題『雪』 にて
ベランダに寝そべり仰ぐオリオンの並ぶ顔のごと浮かぶ三つ星
題『三』 にて
「訳あり」と曲がったりんごを呼ぶ店で我も同じとカゴへ連れ出す
題『自由詠』 にて
R-1飲み始めた妻に補充する仕事をひとつ追加した冬
題『自由詠』 にて
隔離終え荒れ放題の家中を謝りながらたてなおしゆく
題『離』 にて
なぜ触れることさえ身近でなくて抱きしめることはぎこちないのか
題『触』 にて
寒ひ日は送り迎への価値あらむ言ひ聞かせ我振り子となりぬ
題『日』 にて
どこまでも底無しの欲望置いて木守柿つむ目白を見やる
題『どこ』 にて
がんばりと成果で傾く不等式チョコ一粒を右辺にくわえ
題『チョコ』 にて
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