一年に一度なるゆえ千年の恋も続くと織姫の言ふ
題『七夕(テーマ詠)』 にて
七夕の一緒に茹でる素麺にこだわりのある織姫もいて
題『自由詠』 にて
リモートで独りよがりの熱籠り糸切れて落つ我は犍陀多
題『暑・熱』 にて
髭を剃り歯を磨いては家を出る前に微笑む七時五十分
題『七』 にて
何かしら新しくなる息を吸い飛ぶためにある春のあおぞら
題『春』 にて
五十年あちらこちらへ橋渡し明るくみえる六月の雨
題『橋』 にて
バイトより帰り来た子は人並みに疲れた手なり こてっちゃん焼く
題『手』 にて
ケモをかけ移植でもろた兄の血がのんびり手際で酸素を運ぶ
題『兄』 にて
おばちゃんの「気いつけてな」が追いかけて人憂うとは優しさなりぬ
題『気』 にて
脳トレの本欲しと母のたまへり贈る本見ゆ吾も解けぬを
題『自由詠』 にて
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