最高の笑顔で二人は別れたと涙隠して綺麗ごと言う
題『最』 にて
高架下ひとり足音響かせて揺らめく影となりて歩めり
題『足』 にて
足早に近づいてくる台風の獣のごとき猛き風音
題『足』 にて
生存の哀しさに似て紅葉の輝いている時の短さ
題『生』 にて
神無月住む人の無いアパートの部屋の畳を照らす月光
題『部屋(テーマ詠)』 にて
休日と気づき起きるの止めにして夢の続きを見る朝寝かな
題『朝』 にて
書き込みが途切れた辺りでおそらくは読むのをやめたであろう古本
題『書』 にて
書きかけの手紙のような気持ちして待ち合わせ場所に速足でゆく
題『書』 にて
きっかけはいつも突然やってきて気づいたときは見失ってる
題『きっかけ(テーマ詠)』 にて
率直にあやまるきっかけ失って口をもごもご動かしている
題『きっかけ(テーマ詠)』 にて
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