木枯らしが白馬のように駆け抜けて明日は雪かと空を見上げる
題『馬』 にて
一人いる夜は木枯らし吹きすさぶ枯葉も散ったわが胸の奥
題『一』 にて
歳月は埃となって積もりゆく棚に置かれたアルバムの上
題『歳』 にて
新政府軍が攻め込む五稜郭土方歳三箱館に死す
題『歳』 にて
AIに頼ることなくコツコツと調べ新たな発見を得る
題『調』 にて
夢のように過ぎ去る時は掴もうとしてもさらさら手からこぼれる
題『夢』 にて
甘い夢ばかり見ていた若き日を悔いて眺める秋の落日
題『夢』 にて
しのび逢う二人の上に天罰をくだすがごとき稲妻走る
題『天』 にて
君に頬ぶたれた痕をくっきりと残したままで髭を剃る朝
題『君・あなた』 にて
病室に色とりどりの千羽鶴残し手術に運ばれてゆく
題『千』 にて
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