輝きを忘れた石でも星と呼び内ポケットで自由にさせる
題『星』 にて
反抗期むかえた子に片付け指示する口角上げて語気和らげて
題『語』 にて
定位置を守ろうとして動けないいし撫でるように田の風そよぐ
題『定』 にて
頑張れば良かった時代が過ぎてから武器を次々取り替えている
題『昭和』 にて
遠くなる思い出たちが縋りつく 片っ端から子供服捨てて
題『遠』 にて
透明な瓶に満たした海渡り離れていくと知る夏初月
題『透明』 にて
一日の気力を全て使い切る「早く起きて!もう遅刻しちゃうよ!」
題『自由詠』 にて
沢山の花びら象る水際の線沿い歩く花曇りの湖
題『水』 にて
あと何回触れるだろうか暗闇に抗うようにその手を探す
題『夫婦』 にて
菜の花をゆうらり揺らす風くらい離れて立って見る 子の傍に
題『風』 にて
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