きっと来る囁き合ってバスを待つどしゃぶりの闇に眼を凝らしつつ
題『来』 にて
背後から呼ばれたように振り向いて見ている別れた君のまぼろし
題『後』 にて
また負けて歯を食いしばり帰りゆく子供のころと変わらず今も
題『また』 にて
アスファルト覆っていても隙間から雑草噴き出す春を求めて
題『自由詠』 にて
支払って紙幣が全て無くなって桜も散った後の夕暮れ
題『紙』 にて
光明が見えぬ時にもニコニコと笑って暮らす馬鹿でありたい
題『光・ひかり』 にて
落武者の子孫であるか地下鉄の窓に映ったよれよれの顔
題『子』 にて
廃村は緑の中に呑み込まれ記憶もろとも消化されゆく
題『緑・みどり』 にて
かけられた魔法が解けてゆくように本性見えて恋は終わりぬ
題『法』 にて
定休日知らずに行った店の中しばらくのぞく未練がましく
題『休』 にて
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