炎天の冷やし中華の貼紙に吸い寄せられてガラス戸開ける
題『冷』 にて
ふるさとの七夕祭りは8月に目抜き通りの吹き流し揺れ
題『七夕(テーマ詠)』 にて
梅雨が明け暑さを糧にするように天へとのびる朝顔のつる
題『自由詠』 にて
どんぐりで独楽を作った従兄弟ん家(ち) 器用な指を思い出す宵
題『楽』 にて
真ん中にどんと置かれた大鉢のポテトサラダの味懐かしむ
題『サラダ(テーマ詠)』 にて
蓮の葉の上にころんと水の玉空を写してふるふる震える
題『水』 にて
とめどなく噴き出す汗をぬぐいつつ熱いラーメン食す暑い日
題『暑・熱』 にて
七夕の短冊揺れる公民館幼い文字で「はれますように」
題『七』 にて
春分に蒔いた種から双葉出て並ぶ緑に心ほぐされ
題『春』 にて
久々の畳の部屋にに寝転べば過ぎゆく風に蚊取り線香
題『転』 にて
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